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「沖島の左義長祭り(どんど焼き)」に行ってきました

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皆さまこんにちは。琵琶湖汽船スタッフのNです。
今回は、1/9(月祝)に沖島にて行われた左義長祭り(どんど焼き)に行ってきましたので、その時の様子をご紹介します!

「沖島の左義長祭り」は、毎年1月初旬に行われている伝統の行事です。しめ縄などのお正月飾りを燃やす火祭り行事に加えて、子供が成人に仲間入りする事を祝う「元服」の行事も兼ねて行われるのが沖島独特の左義長祭りとなります。
本来は、その年に元服を迎える男子が元服を済ませた大人達から様々な試練を与えられ、一人前の男として認められる儀式ですが、今では、元服を迎える若者も少なく、五穀豊穣、大魚、無病息災、勉学祈願として島民挙げてのお祭りとなっているようです。ちなみに、沖島の元服は数えで17歳。
子供の数が年々減ってきている沖島ですが、今年は元服を迎える若者が2名おり、若者が主役となる左義長祭りは久しぶりだそうです! 元服を迎える若者がいない年は、厄年の年男がその役をしているそうです。

沖島に着いて、まず会場である広場に向かうと、竹で作られた大小二つの左義長が組まれていました。大きい方(大左義長)は大人用、小さい方(小左義長)は小人用だそうです。
大左義長には、色とりどりの飾りがついた竹がたくさんあり、その下にお正月飾りなどが置かれています。

港近くの広場(左義長会場) 大小2つの左義長があります
大左義長には各家庭から持参された飾りで華やかです

大左義長に飾り付ける飾りを持って来たご家族がいたので、話を伺うと、子供の数(沖島を離れた孫も含む)だけ飾りを作るのだそうです。飾りには2種類あり、子供が男の子だと様々な色を貼り付けて作った帯に文言を書いた「吉書さん」、女の子だと色紙を貼りあわせて袋状にした「ダンブクロ」を作るそうです。
それらを竹に結び付けて、大左義長に差し込みます。

左側が吉書さん、右側がダンブクロ  女の子が多いですね
左義長に登って、飾りを付けた竹を差し込みます

島内放送が流れ、いよいよ左義長祭りのスタートです。まず始めに奥津島神社で元服式が行われます。元服を迎える若者が頭上に大きな飾りを担いでやってきました。
境内をゆっくりと数回まわって儀式を終えた後、神社から左義長会場へと列をなして向かいます。

奥津島神社へ向かう一行
元服を迎える若者の登場です

左義長会場では、島民が元服を迎える若者たちの到着を待ち構えていました。
主役である若者が藁につけた火を持って左義長に突撃しますが、大人の方がそれを阻止します。火をつけようとする若者と時間をかけて作った左義長を簡単に燃やされまいと阻止する先輩たち。押し問答がしばらく続いた後、無事に点火されました。
バン・バンと竹が燃える音が響き渡ります。みるみる間に燃え上がり左義長は炎に包まれました。

小左義長は小学生が点火。煙がもくもく立ち上がります
竹が燃える音が迫力満点。近くにいると熱いくらいでした

飾りが燃えつきた後、残り火で、芋やスルメを焼いて食べるそうです。それを食べると病気をしないのだとか。無病息災のおまじないですね。

大きくて立派な左義長が間近で燃える様はとても迫力がありました。今は沖島を離れている方たちも帰省され、ご家族揃って見学されており、賑やかな雰囲気でした。

今年は残念ながら左義長祭りを見に行くクルーズ(沖島の四季クルーズ・冬)は、催行中止になってしまったのですが、来年も開催予定です!
このブログを見て、実際に見てみたいと思われた方、ぜひ、来年はクルーズでご一緒できたら嬉しいです。
弊社のカルチャークルーズ講師でお馴染みの大沼先生のブログでも、沖島の左義長について詳しく紹介されています。(2023.1.10のブログ)こちらも合わせて読んでみてください。